作者より・・・(23)
傍若無人
私は、電車に乗ることが多いのですが(まあ、たいていの人は毎日電車に乗ると思いますが、私も普通の毎日を送ってますのでね)、この電車って、世の中の縮図みたいだな〜と、たびたび感じるんですね。
このところ世の中は不景気が続いて、ホームから飛び込む人が後を絶たないですが、このような痛ましい段階にいく前に、なんてゆーんですかね、通り魔的に八つ当たりして鬱憤をはらすトンデモナイ奴も目につきます。というか、もう無法地帯化してると感じる瞬間が時々ありますねえ。
下車駅が近付くと、私は電車の出入り口に移動します。すると、出入り口近くの座席に腰掛けている人の前に立つことになります。
間もなく下車駅に着きます。と、その途端に、私の前に腰掛けていた人が(オバサンだとか女子高生だとか敢えて特定はしませんが)無表情に立ち上がり、私を押しのけるように出入り口に向かうではありませんか。このような輩が多いんですな〜。中には相当年配のご婦人だとか(まあ、こういう足腰の不自由な人は移動に時間がかかるから心配のあまり強引に出入り口に向かうのも止むを得ないかもしれませんが)、学生なども自分の前に立ってる人(つまり私)の足を踏んで知らん顔で立ち上がり出入り口に向きを変えます。彼らは「順番」という言葉を知らないか忘れてるようです。
駅のエスカレーターに乗るときや駅ビルのエントランスなどでも同じ光景が茶飯事に繰り広げられてますね。人を掻き分けるというより、あたかもそこに誰もいないかのようにズンズン進む。もうマイペースで突き進む! …もう「傍若無人」そのもの。
ケンカにならないのが不思議だな〜と毎回感心しちゃいますよ。(私はご婦人には遠慮しますが男性にはワメいちゃったり、我慢ができないことが多いですがね。)と思ってたら、この前は渋谷の地下鉄でケンカになってキレたニーチャン(オッサン?)がサバイバルナイフで相手を刺したとか。。。 まあ、そうなる危険性は多いでしょ、無法地帯ですから。 電車だけでなく街中で「傍若無人」大活躍ですもんね。
「傍若無人」! あたかも傍らに人無きがごとしって言葉は中国の史記(刺客列伝)に語源があるそうですから、秦の時代(今から2300年くらい昔)から周りの迷惑を考えない莫迦は絶えないのですかね。
いや、2300年たっても人間は変わらないことにガッカリしたり、この長い歴史の中で社会構造に欠けている部分を漠然と感じたりするこの頃です。。。
2012.6.6
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